玩具安全検査業務

  1. 食品衛生法に基づく玩具の安全検査はこちら
  2. ST基準に基づく玩具の安全検査はこちら
  3. 海外の規格・基準に基づく玩具の安全検査はこちら

国内外の様々な規格・基準に基づいて、おもちゃの物理的安全性、可燃性、及び化学的安全性について検査・報告します。これによりユーザーの安全確保に貢献します。

おもちゃの安全規格は、海外(欧米はじめ各国、国際規格など)及び国内(食品衛生法、ST基準など)に様々な規格・基準があり、輸出入やSTマークの申請などお客様の目的に応じた検査を行います。

  以下の規格・基準に基づくおもちゃの物理的・機械的安全性、可燃性及び化学的安全性試験が可能です。

1.ASTM F963
米国の玩具に関する規格で、これに適合したおもちゃが米国で販売可能となります。
2.ISO 8124
玩具の安全性に関する国際規格です。

おもちゃの物理的検査に関する海外の規格・基準への当試験所の対応状況
検査の対象 規格・基準
玩具及び子供用製品の小部品 ASTM F963
16CFR1501
小部品にかかわる玩具の通常使用及び
誤用試験及び継ぎ目の引張り試験
16CFR1500.50、51、52、53
材料品質 ASTM F963 4.1
接触可能性 16CFR1500.48、49の(c)
接触しやすいエッジ ASTMF963 4.7 16CFR1500.49
接触しやすい先端 ASTM F963 4.9 16CFR1500.48
包装フィルム・柔軟なシート ASTM F963 4.12
ぬいぐるみ(豆を詰めた布袋) ASTM F963 4.3.7、4.27
固体及び柔軟性玩具の可燃性 ASTM F963 4.2
16CFR1500.3(c)(6)(ⅵ)、
16CFR1500.44
表示・取説要件 ASTM F963 6、7
警告表示ラベル 16CFR1500.19
ラベルの目立ちやすさと配置 16CFR1500.121
3.玩具安全基準(ST基準)                                                                    

STマーク
ST基準詳細はこちら

一般社団法人日本玩具協会の自主規格です。                                       
玩具安全基準に適合したおもちゃには右記のSTマークが表示できます。


4.食品衛生法
おもちゃの輸入通関手続きには、食品衛生法に基づく検査に適合した旨を示す報告書が必要です。

1.ST第一部:物理的検査

誤飲・窒息・突き刺し・切創、転倒、閉じこめなど物理的な危険の有無を規格に基づいて検査します。

 物理的検査はおもちゃの材質や形状、想定される危険の項目に応じて多岐にわたる検査項目が規定されています。以下、危険の項目ごとに検査の概要を紹介します。

円通過ゲージ
先端試験機
エッジ試験機
人工耳を用いた音響試験(EN71)

1.誤飲(子供が誤飲したりのどに詰めたりする危険のある小部品の検査)
  • 小部品円筒(誤飲試験器)に収まるかどうかを検査
  • 小球用テストゲージ、円及び楕円通過ゲージを通過するかどうかを検査
2.窒息
  • 紐:太さ及び長さの検査
  • 頭に被れる袋:大きさと薄さの規定または空気穴の検査
  • 口や顔を覆えるおもちゃ(カップやお面など)、子供が中に入れるおもちゃ:通気の検査
3.突き刺し
  • おもちゃのあらゆる先端:先端試験機で突き刺しの危険性を検査
  • 上に子供が倒れ込むと皮膚に突き刺さる危険のある部位(例;上向きの硬い棒)の有無も確認
4.切創、詰める、挟まれる
  • おもちゃのあらゆる縁辺:鋭い縁辺を判別するエッジ試験機で切創の危険性を検査
  • 可動部やバネなどの隙間(指などを詰めたり挟まれたりする危険):隙間の間隔や穴の寸法の規定に適合するかどうかを検査
5.音、熱、電池、磁石
  以下の規定にそれぞれ適合するかどうかを検査します。
  • 音の出るおもちゃ :定められた測定方法で音のレベルが規定以内
  • 熱を発するおもちゃ:温度上昇が規定以内
  • 電池や磁石を使ったおもちゃ(誤飲したときの危険度が高い):年齢制限及び注意表記の規定、磁石の強さの規定
6.機械的強度
  全てのおもちゃについて、機械的強度の検査(引っ張り、ねじり、折り曲げ、加重、落下など)を行った結果、上記の小部品や鋭い先端、鋭い縁辺に該当するものが生じないかの検査
7.特定のおもちゃについての検査例
  • 凧:紐の電気抵抗を検査(感電の危険)
  • 射体:発射された弾や矢などの運動エネルギー及び先端の材質と断面積を検査
  玩具安全基準についてよくある質問
  
  申請者様へのお願い

2.ST第二部:可燃性検査

燃えやすいおもちゃは火傷などの危険があります。炎に曝したときの燃焼速度など可燃性を調べ、各種規定・基準の範囲内であることを検査します。

1.材料
ニトロセルロースまたは同等の燃えやすい危険な材料が使用されていないことを検査
2.燃焼速度
おもちゃに炎を近付けて燃焼させたとき、燃え広がる速さが基準値以内であることを検査
3.表面フラッシュ
炎を近付けたとき、瞬間的に表面に炎が回る(表面フラッシュ)現象が見られないことを検査

3.ST第三部:化学的特性検査有害な色素や重金属のような物質が含まれていないか、溶け出さないかを検査

 有害な色素や重金属のような物質が含まれていないか、溶け出さないかを検査します。

おもちゃの着色料の溶出検査
過マンガン酸カリウム消費量の検査
タグの微少部分の蛍光X線分析

 おもちゃに使われている樹脂・ゴム・木・金属・紙などの原料素材や部材、塗膜などについて、下記のような有害な化学物質が規定を超えて含まれ、または溶け出さないかを検査します。

1.重金属
  • 鉛、ヒ素、カドミウム:溶出量を検査
  • 上記に加え、クロム、水銀、アンチモン、セレン及びバリウム:塗膜からの溶出量を検査
2.着色料
  • 着色料が溶出しないことを検査(紙及び繊維は溶出量が規定値以下であることを検査
  • 着色料が溶出した場合:許可色素* であることの確認検査
3.可塑剤
フタル酸エステル類6種:含有量を検査
4.不純物 
  • 蒸発残留物:水溶性溶出物の総量を検査
  • 過マンガン酸カリウム消費量:水に溶出する有機物及び被酸化性物質の総量を検査
5.材質判別  
上記の検査は素材ごとに行うよう規定されており、素材の材質が不明の場合は赤外分光分析や蛍光X線分析による材質判別を行います。

許可色素*:食品衛生法施行規則別表第1に掲げられた着色料

蛍光X線分析装フーリエ変換赤外分光光度計による材質判別

お問い合わせ先

■東京事業所 化学分析センター

〒130-8611 東京都墨田区東駒形4丁目22番4号
TEL:03(3829)2515 / FAX:03(3829)2549
E-Mail:gyoumu-tokyo@mgsl.or.jp 

■大阪事業所 化学分析部

〒578-0921 大阪府東大阪市水走3丁目6番14号
TEL:072(968)2228/FAX:072(968)2221
E-Mail:kagaku-osaka@mgsl.or.jp

■香港事業所

【adress】
18/F,A-1,Block1,Tai Ping Industrial Centre,57 Ting Kok Road,Tai Po,N.T.Hong Kong
【住  所】
香港新界大埔汀角路57号 太平工業中心第一座18樓A-1室
TEL:852-3525-0470/ FAX:852-3525-0471
E-Mail:info-hk@mgsl.or.jp
※英語、中国語、日本語対応可能です。

このページの先頭へ▲